えげれす通信、再び

20年ぶりに復活しました

【旧】えげれす通信_vol26:伊太利前夜 (12/08/1999)

明日から、シシリーに行ってきます。というか、「イタリア鉄道乗り放題パス」を使って、伊太利を二週間ほど周ってきます。

 
ひさびさに鉄ふぅみの旅になる予定。

 
イタリアは「鉄道王国」らしく、やたら夜行列車が多い。しかも、全てに、座席車がついている。ということは、当然「車中吐く(ヤな変換だ)」がお得である。

 
イタリアの安宿は、そんなに高くはないはずで、多分、一泊2000円から4000円の間であると思われる。とはいえ二週間となると、かなり痛い。しかし追加料金なしの夜行を駆使すれば、宿泊費は大幅に浮かすことができるのである。というわけで、博多と西鹿児島を意味もなく往復しつつ九州を周遊した数年前のように、今回は、ミラノとローマの間をやたらと往復することになるでしょう。

 
奮発して、一等パスにしようかとも思ったんだけど、まぁ、自重して、二等パスにしておいた。イタリアの座席車はコンパートメントなんだろうか?

 
昨日も、時刻表を眺めていたんだけど、本当に夜行が多いね。何本あるのか、数えきれないほどだ。しかも、あの国は、タテに長いので、端から端まで行ったら1000kmを越すってところまで日本に似ている。

 
恐らく一番困るのは、シャワーをどうするか、である。件の、数年前の九州旅行では、今は亡き九州ワイド周遊券で移動をしまくった。ほぼ毎日夜行で夜を越したが、「風呂問題」が悩みの種だった。しかし、九州には温泉が多く、しかも日帰り入浴という手段が効果的なことを、僕はこの時に発見した。結果、毎日毎日、意図せず温泉に入ることになり、それがきっかけで、嘗てハマっていた僕の温泉熱が再燃したのだった。

 
えげれすもそうだけど、風呂に入る習慣が欠如しているヨーロッパでは、外出先にて、入浴どころか、シャワーを浴びることさえ難しい。入浴関連の公衆施設がほとんどないのだ。この問題が解決できれば、車でえげれすを周るときでも、全て、「社中吐く(これも、ヤな変換だ)」できるのだが。外でシャワーが不可能なばかりに、最低でも隔日に、B&Bに泊まらなきゃならない。伊太利では、多分、大きな鉄道駅に、コインシャワーがあると読んでいるんだけど。

 
さて、今回のイタリア旅の唯一の目的は、シシリーに行って、あのゴッドファーザーの、コルレオーネ村に行くことである。ガイド本によれば、めっちゃちっこい村らしく、行くのも難しそうである。

 
あとは、特に目的はない。ローマや、フィレンツェや、ミラノなど、色々な都市には、「周遊パス」のおかげで行くことになるだろうし、流れで有名観光地へ行くこともあるかもしれないが、僕はいわゆる「観光旅行」はあまりやらない。偶然ぶつかった!みたいなことはあるけど、調べに調べて訪問する、みたいなことはやらない主義である。

 
かつて初めて、パリに行ったとき、セーヌ川を見なかった。
かつて初めて、ウィーンに行ったとき、ドナウ川を見なかった。
かつて初めて、倫敦に行ったとき、テムズ川は・・・見たな(笑)。

 
ただ、イタリアの飯はさぞかし美味いに違いない。最近慣れだして、何も感じなくなってきている、「terrible、horrible、dreadfulなえげれすメシ」から、しばしの間抜け出せるのは嬉しい。ひょっとすると、えげれすを離れて少し経ったら、チップスを懐かしがる感情が出てくるのかもしれないけれども。

 
久しぶりの「者中吐く(どうしても吐きたいらしい)」、夜行にばんばん乗れるのも、子供の頃から大好きな夜行列車なので、些か楽しみではある。

 
そういう訳で、二週間ほど留守に致します。

 
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