えげれす通信、再び

20年ぶりに復活しました

【旧】えげれす通信_vol12:信号も壊れる (21/01/1999)

本日は、珍しく青空晴れ渡る素晴らしい天気である。最近、倫敦はなかなか暖かい。雨は相変わらず多いが、それほどひどいわけでもなく、まぁぼちぼちの天気である。しかし少し前までは、強風が吹き荒れる天気だった。流石、暖流の影響で温暖だとはいえ、北緯50度以上の、最北の地だなと実感させられていた。


 
丁度今日は授業が早く終わる日だったので、ぶらぶらと歩いて、ナショナルポートレートギャラリーまで行って来た。ここはなかなかに面白い。有名人(ダーウィンだとかシェークスピアだとかビクトリア女王だとか)の顔が見られる。そして、エライ人の鹿爪らしい顔ばかりではなく、「やっちまったなあ」とか「なんてこった」みたいな、抜けた表情をとらえた画も多いのが気に入っているところである。暇つぶしにはもってこい。
 


帰りも歩いて帰って来た。ふと空を見上げると、何と夕焼けが広がっている。枕草子に出てきそうな空である。ずっと天気が悪かったので、この夕焼けにはちょっと感動した。
 


帰り道、この前買ったデキャンタに入れるモルトウィスキーを買う。いいデキャンタを買ったので、中身も奮発しようと思い、1975年もののアイラモルトにした。今しがた移し終えたところ。
 


ラッセルSQ(寮の近所)まで歩いて戻って来ると、案の定渋滞している。まだ解消していなかったのだ。
 


実は今朝、驚くべき光景を目の当たりにした。朝、いつもの道を歩いていると、片側2車線同士の道路の交差点の信号が壊れている。
 


「信号が壊れる」・・・これはいったい何だ?
こんなこと、起こりえるものなのか?!
 


しかし、ここはえげれす。信号も壊れるのである。
 


で、先ほど、寮に戻る途中、件の場所を通ると、未だにそこは渋滞している。ということは、まだ直っていないのだ。
 


ここはえげれす。壊れた信号は、一日如きでは直らないのである。
 


しかも、驚くべきことに、夕方のラッシュ時間帯だというのに、車もバイクもちゃりんこも、はたまた歩行者も、
 


完璧なる整然さを保ちながら、
謙譲の精神を忘れることなく、
誰一人としてクラクションなど鳴らすことなく、
 


平生同様、粛々と、信号のない交差点を進んで行く。僕は、しみじみと深い感動を覚えながら、家路についたのであった。
 


寮で、知人に会った。奴曰く、大変なことになったらしい。先日来た電話代の請求額が、なんと£2600だったそうな(日本円にして、50万ほど)。なんでも、設定のミスで、インターネット接続先が全て日本で、国際電話になっていたらしい。しかし、それは、プロバイダーの言う通りにやった結果なので、自分に落ち度はない。それで、プロバイダー側に払わせるつもりで戦うつもりらしい。
 


前に書いたテレビのクイズ番組(賞金が2億円くらいもらえる奴-名前はWho Wants To Be A Millionaireという)の話がちょうど出たので、皆が奴に、出場を勧めたのは言うまでもない。
 


ここはえげれす。
いろいろなことが起こる国である。
 
ではでは。また。
 
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【2023年からの振り返り】
 


信号が壊れるのは、以降もたびたび、ネタに使っているけど、本当にあり得ないことが起きますな。それに、暮らすということは、「ヤラカシ」も起きますなあ。