えげれす通信、再び

20年ぶりに復活しました

【新】にっぽん徒然:南大東島通信_vol.02 (15/03/2026)

南大東島二日目。今回も、初日は、アウターヘブリデスのコテージの時と同じく、何もせず、ゆるりと過ごすことにする。しかし、快適極まりないコテージとは大きく異なり、この部屋では、優雅な時間は過ごせそうにない。小鳥の囀りで目が覚める、という、あのコテージの素晴らしい環境とはまるで異なる。何で目が覚めるのかな。
 
僕は、個室でさえあれば、部屋に対してナンヤカンヤ注文をつけたりしない。寝られれば良いのである。ただしこの部屋は、隣室や廊下との壁は「ベニヤ板か!」というほどに頼りなく、音がダダ漏れなんである。こちらの音がダダ漏れするだけではなく、当然、外側の音もこちら側にダダ漏れするんである。
 
ヲヲエ
 
ん?なんだなんだ?大江?この反響は?
 
この宿の初日の朝は、どこぞのオヤジのリバース音で目が覚めたw さらに、
 
ジョボジョボ
 
放水したかと思えば、
 
ブー
 
風まで排出しやがった。自由かよ。三点セットは、なぜか反響するこの宿中に、クリアな音を響き渡らせた。
 
さて。午前中は、チョボチョボと溜まっている仕事を片付ける。その後、昼前に、散策に出てみる。
 
まずはAコープへ。本日は日曜日で、多くのスーパーは閉まっている。しかし、Aコープは、昨日の土曜日が休みで、日曜日は開いている。うまいこと入れ子になっているんだね。惣菜か弁当があるかと期待したが、何も無し。昼メシは、どこぞで食べるしかないかなあ。
 

Aコープは、多分、最大のスーパー

 
夜のことも考えねば。昨夜は摘みを購入できたので部屋呑みにできた。しかし本日は、スーパーが軒並み閉まっている。やはり呑みに出るか。
 
とりあえずぶらぶらする。この島は、サトウキビの島であり、かつて、シュガートレインが島内を走っていた。その展示がある。
 

まさに歴史そのもの

 
第三配水池なる、やたら大きい施設がある。多良間の時もそうだけど、離島では、「水はどうするのか」「電気はどうするのか」が気になるよね。南大東でも、長らく、水には苦労してきたらしい。

 

ひときわ目立つ構造物

 

しかし、沖縄県企業局によれば、
 

沖縄県では、沖縄本島と離島との水道サービスの格差(水道水の質、量、料金など)を解消し、離島における定住条件の向上を図ることを目的として、平成28年度から本島周辺離島8村(粟国村、渡名喜村、北大東村、南大東村、渡嘉敷村、座間味村、伊平屋村、伊是名村)への水道広域化(県企業局による水道用水供給事業の拡大)に取り組んでおり、浄水場等の施設整備を進めております。南大東村への水道用水供給に必要な施設整備が完了し、令和5年2月1日に供給を開始しました。南大東浄水場の浄水方法は「海水淡水化(RO膜処理)」方式である。(南大東村への水道用水供給開始について | 安全・安心な水を届ける沖縄県企業局)

 
ということで、ごくごく最近に、水道水の安定供給が実現したんだね。それまでは、この塔にあるように、「水は大切に」は、切実な問題だったんだねえ。
 
村の中枢部を歩く。郵便局があり、役場があり、診療所がある。少し離れて商工会がある。

 

郵便局

 

役場

 

診療所

 

商工会

 
池がある。この島の中央部にある湖沼群については、島根大学 研究・学術情報本部 エスチュアリー研究センターによれば、
 

南大東島は沖縄本島から東に約360 km離れた離島であり、サンゴ礁の隆起によってできた隆起環礁の島です。南大東島は縁辺部で標高が高く中央部で標高が低いお椀状の形状をしており、中央には複数の湖沼が存在しています。これらの湖沼はドリーネ湖であり、底部から海水の染み込みが発生した結果、純粋な淡水湖ではなくその多くは汽水湖となっています。(南大東島の湖沼調査を実施しました | 島根大学 エスチュアリー研究センター)

 

ということであり、「ドリーネ」とは、wikiによれば、
 

雨水が石灰岩の割れ目に沿って集中的に地下に浸透する過程で周囲の石灰岩を溶かすため、地表にはドリーネ(doline: 擂鉢穴・落込穴; 語源はスロベニア語の谷、米語ではほかにsinkhole)と呼ぶすり鉢型の窪地が多数形成される。直径は10mから1,000m、深さは2mから100mくらいである。ドリーネは地下の空洞の天井部が陥没することによってもできるが、このような陥没型のものは側壁が急で、グラス形や湯呑み形が多い。沖縄県宮古島市下地島の通り池は、陥没ドリーネに海水が浸入した例である。
ドリーネが徐々に拡大して隣り合った複数のドリーネがつながってより大きな窪地に成長したものがウバーレ(uvala: 連合擂鉢穴; 語源はセルボクロアート語)である。地下水位が浅くあるドリーネでは、豪雨時に一時的なドリーネ湖が生じることがあり、珍しい(代表例: 秋吉台の帰水ドリーネ)。
雨水がドリーネを通じて地下に流入するため、一般には地上に川が生じない。そのため他種岩石の地帯のように、谷による地表地形の侵食が起こらない。地下に浸透した雨水はやがて割れ目に沿って集まり、地下川をなし、大小の洞窟をつくりながら下流へと流れ、山麓に開口した洞窟や湧泉から再び地上へと現れる。

 
ということである。いやあ、高校時代勉強したよねえ(笑)。まるで忘れているけど、コトバだけはうっすら覚えているよな。
 
そして、この池は、ため池なのか、ドリーネ湖なのか、不明である。グーグルマップには、池そのものが載っていないのだ。そして、この奇妙な機械は、やはり揚水設備なのだろうか。
 

謎の水

 

謎の機械

 
南大東漁業組合が、飲食もやっているというので、昼メシ目当てに来てみた。「漬け丼」が名物らしい。メニューが多いね。カレーからとんかつにナポリタン、そして、漬け丼やらさわら丼などなど。守備範囲が実に広い。いつも思うけど、観光地のメシやって、観光客のみを相手にしているわけじゃないんだよね。「超」観光地ならば、観光客「のみ」を相手にしても成立するだろうけど、通常の観光地では、地元客も視野に入れる必要がある。そして、地元客は、毎日毎日「名物の海の幸」を喰いたいわけじゃなく、カレーとかとんかつを喰いたいんだよな。どちらかだけに偏るとしんどいけど、ここはバランスが良いようだ。
 

バランスの良い食堂だ

 
「漬け丼」を頼む。受付のおねえちゃんは、口コミによれば、ミャンマーの子らしい。厨房を覗き見すると、なんだか多国籍軍のようである。目の前のおねえちゃんは、実に感じが良い。「今日は、さわらはなくて、漬け丼は、マグロとイカのみですけど、よろしいでしょうか?」と聞かれたので、それで良いとお願いする。
 
着丼。美味そうじゃねえか。さらに、セルフだが、飲み放題だという、魚汁とマッシュルームポタージュがある。魚汁には、魚フレークと小口ネギを入れ放題、こちらも実によろしい。
 

これは、実に旨かった

 
しかし、徐々に気づいたけど、この島の特産は、どうやら「鰆」なんだね。昨日のRACでも、機内販売で、「鰆ジャーキー」を売っていたし、ここでも結構、鰆を押し出している。今日は喰えなかったけど、滞在中に喰ってみようかと思う。
 
ちょっと歩けば、すぐそこに、ザワワー♪がある。これは、刈り取りかなんかに使うマシーンなのかね?とても巨大だけど、カタチを見ると、「何か」を移動させて、何かをふるい落とさせるような構造物があるよね。稲刈りで言えばコンバイン的なものなのか知ら。
 

ザワワー♪

 

謎の機械

 
唯一かどうかわからんが、信号を発見する。例によって、「教育のため」なのかねえ。
 

信号発見

 
南大東島随一の繁華街を抜ける。昨日は途中まで来て、引き返した。そして、昨日も今日も、まだ、本領発揮の「夜の姿」は見ていない。夜になって、果たしてどれほどの妖しい輝きを灯すのか。スナックのネーミングが実に良いよね。「ザ・スナック」という王道をいく、「かな二文字」「かな三文字」又は「カナ二文字」「カナ三文字」の屋号はそそられる。
 

スナック愛好家としては・・・いつかは行かねばならぬ

 
さて、いったん部屋に戻り、グダグダしていると、17時になった。本日は、日曜日だけに、部屋飲みに足るだけの摘みを入手できていない。故に、繰り出すことになる。
 
ただし、そうは言っても、今度は、「飲み屋」で日曜日にやっているところ、という縛りがついてしまう。「飲み屋天国」の南大東島にしても、流石に日曜日はしんどい。候補は二つ、しかし、その一つは「大連出身のママ」、もう一方は「南大東島で最古参の飲み屋」ということを口コミで知ったので、後者に突撃する。
 

ううむ

 
開店と同時に凸する。おばちゃんとおっちゃん夫婦の経営の由。おばちゃんが来て説明してくれる。曰く、
 
・刺身はほとんどないよ
・地物もほとんどないよ
・ないものの方が多いよ
・さあ、どうする?
 
いきなり難題じゃないですか。オレは何しに来たんだよ。地物を喰えなければ、ほぼ意味がないではないか。昼のミャンマーおねえちゃんが言った、「今日は、鰆はないですよ」の意味がなんとなくじわじわくる。理由は定かじゃないが、本日はどうやら、漁の方が本調子じゃなかったんだね。
 
メニューは豊富、しかし、「唐揚げ」「ピザ」「ハンバーグ」「カレー」などの領域の方が、割合として高いようだ。多良間の時も思ったけど、ランチならまだしも夕飯で、しかも、飲みたい状況の中で、「ピザ」はないよなあ。

 
困惑していると、おばちゃんが助け舟を出してくれる。
 
「あるのは、グルクンの唐揚げ、くらいかねえ」
 
おお。それは申し分ないよ。それをください。あと、生と、あのホワイトボードにある、海ブドウと島らっきょうも。
 

これは旨かった

 
おばちゃん曰く、
 
「グルクンは、時間がかかるけど、大丈夫ですか?」
 
ああ、良いとも。お願いします。
 
このやり取りの間に、地元のおっちゃんが店に入ってきた。彼は、流れるような所作で、生を頼み、何やら「持ち帰り」の品を注文した。
 
なるほど!
 
閃きました。この地では、居酒屋は、単にそこで飲み食いする場としてだけではなく、持ち帰り需要に応える場でもあるんだな。そう思ったら、次に入ってきた地元のおばちゃんは、明確に、「私の今晩のごはんが欲しいの、何があるかしら?」と言って、「カレー」をオーダーしているぞ。むしろ、Take Awayの需要が高いのかもしれない。だから、スーパーでは、実に簡易的な惣菜しか売っていないし、妙に、外食屋の数が多いのだ。なるほど。
 
この店は、オペレーションに、若干の難がある。おばちゃんは何でもやるんだけど、おっちゃんは、若干、ユースレスな感じらしいw 観察したところ、彼ができる仕事は、ビールを注ぐ、これ一択らしいw なので、実質、おばちゃんのワンオペなのだ。何があるのか、何がないのか、そこが不分明だという状況に加えて、この、オペレーションの困難、僕は判断を決めた。ここで座を落ち着けて飲むのではなく、みなさんやってはる「持ち帰り」制度を活用し、本日も部屋飲みにしようかと。
 
忙しそうに動き回り、なかなか捕捉することが難しいおばちゃんをやっと捕まえて、僕は、「時間がかかるよ」と言われたグルクンと、あと、何故か、「豚玉」を頼み、この二品を「持ち帰り」にしてくれるように頼んだ。
 
この店、看板には、「大阪お好み焼き」という文言があるのだ。なんで、南大東島まで来て、お好み焼きを喰わねばならんのだ、という、当然、必然の、自問自答を乗り超えて、
 
・これから夜を迎えるにあたり、腹は確実に減る
・開いている店自体が限られている
・じゃあ、いったい、何で、腹を満たせばよいの
・目の前には「お好み焼き」がある、しかも、「大阪」の冠付きだ
・頼まないでか、いな、頼むやろ
 
このような、脳内議論を経て、おばちゃんに、「豚玉」をお願いしたw
 
さてさて、本日の夕餉。グルクンも、豚玉も、おいしいよ。
 

何故か、豚玉

 

さて、明日は、どうするか。これ、毎日言うんだろうなw